小型ノンステップバスの平成12年度から5区での試験運行を決定
(1999.12.4読売、毎日、朝日、産経、日経ほか)

 大阪市交通局は12月3日、小型ノンステップバスを20両購入し、平成12年度の早い時期(平成12年度5月中旬以降)から約1年程度、市内の5区(浪速区・淀川区・城東区・平野区・西成区)で試験運行し、平成13年度の本格実施の参考にすることを発表した。
 これは、平成13年度に乗合バスの需給調整規制の廃止(新規事業参入の自由化)の影響が大きいと予想されることから、公営交通事業改革調査委員会(平成9年11月設置)において市営バス事業等の抜本的な経営改善策を検討した結果、平成11年6月の中間とりまとめの中で、今後採るべき方策として、バスサービスを「幹線系」「フィーダー系」「コミュニティ系」のタイプ別に分類し、新しいバスサービスを試験的に実施して市民・利用者のニーズを把握する必要があるとの指摘を受けて実施されるもの。

 試験運行する地域は、
・小型バスとすることによって通行できるようになり、利便性が向上する地域
・バス停留所から一定の距離が離れている地域
・区役所、病院、買い物施設などと住宅地を結ぶ系統が設定できる地域
・新たな需要が喚起できることとなるような地域
などの要素や、地域バランスなどを総合的に判断して決定された。

 その概要は次のとおり。

行政区
浪速区淀川区城東区平野区西成区
運行ルート
なんば
〜区内循環〜
なんば
十三
〜区北部地域〜
十三
地下鉄蒲生四丁目
〜区南部地域〜
地下鉄蒲生四丁目
地下鉄平野
〜区北部地域〜
地下鉄南巽
地下鉄岸里
〜区内循環〜
地下鉄岸里
系統距離
及び
所要時間
1周:11.6km
61分
1周:7.1km
37分
1周:8.1km
42分
1往復:9.3km
45分
1周:8.5km
42分





運行時間
8 時 〜 1 9 時 台
運行間隔
20分間隔
1 5 分 間 隔
運行回数
36回
4 8 回
その他
全 曜 日 運 行
(土曜・日曜も同じダイヤ)

 運賃は、大人・小児とも100円とすることで運輸省と協議中。
 なお、現金以外ではレインボーカードや敬老優待乗車証、無料乗車証は利用可能となるが、現行の回数券、定期券、共通一日乗車券など既に割引となっている乗車券は利用できない。
 また、地下鉄乗継割引制度、ゾーンバス乗継制度は適用されない。

 今回導入される小型ノンステップバスの車体は、車両全長が6.22m(通常の路線バスより約4m短い)、全幅が2.13mで、乗車定員約30名。乗降はともに前扉で行われ、乗降口の高さは地上から32cmと通常の路線バス(前扉部分84cm)の3分の1程度となっている。
 車体はスウェーデンのオムニノーバ社製である。
 


 大阪市交通局わーるどにもどる