地下鉄8号線、1999年度の着工決まる
(98.12.25産経,読売)

 大阪市が計画中の大阪市営地下鉄第8号線(森小路大和川線:井高野−湯里六丁目間)のうち井高野−今里間(11.9km)の着工が、12月24日に行われた1999年度予算の閣僚復活折衝で運輸省の「地下高速鉄道整備事業費補助」の全国枠の中から認められた。設計費・工事費として8億6000万円が計上される見込み。
 これにより、当初計画より1年遅れの1999年度に着工し、2006年度の開業を目指す。全体事業費は約4470億円で、うち着工区間は約3156億円の建設費を見込んでいる。開業時の沿線人口は45万5千人を想定しており、1日19万人の利用を見込んでいる。


 ここで、地下鉄8号線についてのこれまでの動きをまとめてみました。
1989. 5.31運輸政策審議会答申第10号で「上新庄−湯里六丁目」間が「今後整備について検討すべき路線」と位置づけられる
(位置づけは、「2005年までに整備することが適当である路線」「2005年までに整備に着手することが適当である路線」の次)
1996.12.13次期着工路線として「森小路大和川線(仮称)」の建設を決める。
(ルートを「上新庄−湯里六」から「井高野−湯里六」に変更)。
1997. 9.24国の財政構造改革のため、1998年度の着工を断念。
1998. 8.27運輸省の1999年度概算要求に、井高野−今里間が初めて盛り込まれる。
12.15井高野−今里間の11駅の場所が公表される。
12.24閣僚復活折衝で井高野−今里間の着工が認められる。


【ちょっとひとこと】
 8月の運輸省の概算要求に盛り込まれた時点で着工は確実とは思っていましたが、ついに正式着工が決定されました。
 公営住宅がたくさんあり市営バス路線が頻発している「井高野」、マンション建設の進む「豊里」などから、京阪(関目)や地下鉄各線(蒲生四=長堀鶴見緑地線、緑橋=中央線、今里=千日前線)まで行く需要はかなりあると思われますが、それ以外の区間での需要はどんなものなのでしょうか。
 もうひとつちょっと興味があるのが、豊里−太子橋今市間の淀川を橋で越えるのか、地下に潜るのかです。淀川の下を潜っているのは昨春開業したJR東西線だけですが、建設費はかなりかかったようですからね。
 (↑1月7日から大阪市計画調整局景観計画課で縦覧中の同線の環境影響評価準備書案によると、淀川は地下をシールド工法で掘り進んで越えるそうです。=1999.1.11確認)
 掲示板で書かれている方がおられましたが、ラインカラーが何色になるかもちょっと見物です。色鉛筆の基本12色の中で、他の路線で使われていない色といえば、青・橙・黄・肌色(最近はペールオレンジとも)・黒ですが、内陸部ですから海を連想する青はないでしょうし、長堀鶴見緑地線が黄緑といいながら駅名表などは黄に近い色を使っていますし、肌色は千日前線の桃色とまぎらわしいですし、黒は論外でしょうから、消去法からいうと橙になるのではと予想しています。

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